LimeのBL日記

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かべアナ〜挿れる為だけの存在〜【ネタバレ&感想 第5話】



【5話】二人だけの兄弟 (かべアナ〜挿れる為だけの存在〜)




いやぁあああ、痛いよ! 兄ちゃん、やめて

大丈夫、痛いのは今だけだから……ほら、力抜いて

悪夢のような現実を突き付けられ、兄弟は次第に壊れていく───。


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マジデカ……ΣΣ(°Д°;)



※以下本格的なネタバレになります。お手数ですが、READ MOREよりお読みください※


 

 



「…ちゃん、にーちゃん───」

藤木の頭の中で、幼い頃の弟の声が反芻される。
いったいいつからそう呼ばれなくなったのか……そう呼ぶ相手がいなくなったのか───。
思い出すだけでも寒気がする。


全てはあの時、あの穴を覗いてしまったせい───。




弟「兄ちゃん、僕にも見せてよ~。ねぇ、兄ちゃんってば」

後ろで弟が自分の服を引っ張るのを感じる。
だが兄は、目の前の光景から目を離せないでいた───。
男同士で行為にふけっていることにではない。
男の片割れ、犯している方の男が、兄弟にとってとても見知った人物であったからだ。


兄「お父さん…なん…で……」


思わず漏れてしまった兄の言葉だったが、弟にはよく聞こえていなかったようだ。
自分も見たいといつまでもせがみ続けている。

そこへ、一人の女が小屋の中へと入ってきた。
兄弟たちがいることも、ましてや兄が覗いていることにも気づいていない。
フラフラと危なげな足取りで、焦点の定まらない瞳を中の男たちに向けた。


「やっぱり、そういうことだったのね…」
「帰りは遅いし、外出も多くておかしいと思っていたのよ」

女は後ろ手に隠していた包丁を、犯していた男の方へと突きつけた。


「しかも女と浮気してると思えば男じゃない…。男同士で気持ち悪い。不潔だわ」
「や、やめろ…うぎゃああぁっ!!


「きゃははははッ、無様に死ねばいいのよ!」



一瞬にして、視界が真っ赤に染まる──!



肉が刃物に断絶される鈍い音が、何度も何度も繰り返し脳髄へと響いてくる。
鼻を覆いたくなるような血生臭い香りが、小屋の中を埋め尽くす。


こんなの…嘘だ───。
夢に決まっている───。


そう思うのに、兄は穴の向こうの景色から目が離せない。
強張ってしまった体は、その場から動いてくれない。


父が男を犯し、母がそれを刺し殺した───。


兄弟の日常が、音を立てて崩れ去った瞬間だった……。














藤木「兄ちゃんが守ってやるからな。俺たちはずっと一緒だ」
藤木「だから滉は兄ちゃん以外の奴のことは信じちゃダメだぞ」

両親の遺産で家の中を改築した兄。
弟を守るため、外部からの接触を一切禁止した弟を囲う専用の部屋を作ったのだ。
さながらそれは、父が男を囲っていたあの小屋のようで……。


滉「兄ちゃん、ここに居なきゃダメなの? …怖いよ」
藤木「大丈夫。ここが1番安全なんだ」


自分に残されたたった一人の家族。

それが弟の滉───。
彼以外に何もない。

だからこそ、何としてでも滉の事は守らなければいけない。
例えどんなことからであっても、傷一つ負わせず、大事に大事に守っていかなければならない。


それが自分にとっての、たった一つの生きる意味だから───。


幼い兄の──藤木の心は、弟に依存するほか保てないほどに、もう壊れ始めていた……。


だが、運命というのはかくも残酷なもので……。


滉「兄ちゃん!兄ちゃん、僕死んじゃうよ!」

本編へ続く!





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【感想】


ごめんなさい……。
覗きがトラウマとか言いましたが、
その後の方がずっとトラウマ現場でした……(((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
書いてて何度も鳥肌が立って、背中ムズムズしました《(;´Д`)》ブルブル

確かにコレは、とんでもない問題作ですね!

穴への執着は父が、心の壊れっぷりは母から与えられたものなんですね………((((;;OдO;lll))))ヒィー!
現実世界そっちのけで、まだもう少し回想続きます。
壊れたお兄ちゃんに付き合わされる弟くん。
その身にいったい何が───!?